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オープンとクローズドと

 「オープンとクローズド、両方を持つ庭」が今回のテーマです。道路に面した箇所は、駐車スーペース兼アプローチが大部分を占め、平面的で開放感のあるスペースです。その東角にある前庭は限られたスペースとなりますが、抜け感のある配植をテーマに樹種を選定し、施主も道行く人たちも、皆が楽しめる場となることを目指して作業を進めました。一方、リビングと和室に面した箇所は、プライベートな空間となるよう木柵で囲い、その高さと幅は施主と協議して決定しました(風の抜けも意識し、隣地側は縦張りに、駐車スペースとの境は大和塀風に)。内部は景石、砂利、コケ、モミジ等を用いて、曲線美、柔らかさ、優しさ、温かさのある坪庭を目指しました。

 この二種類の用途が異なる庭に共通のモノが一つ(砂利を入れると二つですが・・・)あります。それは、元々あった景石を再利用して据えなおしていることです。この土地は古い家屋を解体・撤去・処分し、新たに住宅を建設した事例です。古いモノを引き継いで使い続けることは非常に大切なことだと考えていますので、景石の再利用は、施主の意向でもありましたが、大いに賛同する出来事でした。

 オープンスペースは「動」の場として、お子様と遊んだり、素振りをしたり、近所の人たちとお話をしたり・・・。クローズドスペースは「静」の場として、涼んだり、昼寝をしたり、ボーっとしたり・・・。日々の生活の中で上手に使い分けて楽しく過ごしていただければ幸いです。

 

Data

H HOUSE オープンとクローズドと
工種:ガーデン&エクステリア工事
所在地:岡山市東区
竣工:2020年
施工協力店:Garden Belle、庭匠 隠れみの庭、片山建築工房、(株)左官小野吉
材料協力店:(株)LIXIL、四国化成工業(株)、城東テクノ(株)、(株)エクシス、三協立山(株) 三協アルミ社、三洋建材(株)、(株)東洋石創、(株)佐藤園芸

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