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愛犬たちと過ごす庭

 近年、庭のリノベーションの依頼が増えてきているように感じます。今回も庭のリノベーションの依頼です。ただ、今までと違う点は、自分が携わらせていただいた庭をリノベーションするということです。約10年の間にお子様も成長し、植物も生長しました。当時飼っていなかった小型犬が家族に加わり、柵が設けられました。奥様も多忙になり、なかな庭の手入れが追い付かなくなってきました。今回の要望は、愛犬たちを今まで以上に自由に走り回らせたい、植物をすっきりさせたい、植栽管理のしやすい庭にしたい、植栽のライトアップ等々・・・。枯死木、コウライシバは全撤去、立水栓は交換、レンガ縁石とレンガ積は何例かプランを作成して、一部撤去 or 全撤去を決定していただくことになりました。

 何度か打合せを重ねた結果、既存のレンガ積は全撤去、レンガ縁石は一部残して新たにレンガ縁石でつなぐプランとなりました。この既存のモノと新設のモノが接する箇所が庭の仕上がりを大きく左右しますので、何度か試行し納得いくラインを導き出しました(即ち、①既存の曲線と新たに作る曲線を滑らかにつなぐこと、②新旧の違いを表現するため、レンガ縁石の積み方を既存とは変えること)。

 新旧織り交ぜたレンガ縁石の柔らかいラインの内側に鮮やかな人工芝を、外側に植栽帯を設けました。植栽帯にある既存のオオシマザクラ等の高木は整枝・剪定、低木は移植と撤去、地被類は一部残して全体の植物量を減らしました。さらに、雑草防除の観点から防草シートを敷設、その後、景石を据えなおしウッドチップを敷き詰めました。タイル→人工芝→レンガ→ウッドチップのコントラストは美しく、庭にメリハリを与えています。工事の終盤に設置する照明は、シンボルツリーのオオシマザクラを中心に考えました。残念ながら工事中に満開を迎え、撮影時はほぼ葉桜になっていました。それでもライトアップされた姿は美しく今後も四季折々で夜の景を彩ってくれるでしょう。

 今回作業していただいた職人さんたちもあえて、前回入っていただいた方々に声を掛けました。モノの新旧、ヒトの新旧、それぞれの歴史が重ね合わさって出来上がった庭です。

 

(先日、SNS上でお客様がUPした画像等を見て安心しました。お子様と愛犬たちが楽しく過ごせる穏やかな庭がそこにはありました。今後も有意義な時間が生まれる場として使われ続けることを願っております。 )

Data

M HOUSE 愛犬たちと過ごす庭
工種:ガーデン工事(リノベーション)
所在地:岡山市東区
竣工:2020年
施工協力店:庭匠 隠れみの庭、三宅左官
材料協力店:(株)LIXIL、(株)山都屋、Only One、(株)エクシス、(株)ユニソン西日本、(株)佐藤園芸

 

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