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さり気なく導く

 敷地面積と建物の配置から、駐車+駐輪スペースと人が歩くスペースは限定的となり、平面構成は直線基調のシンプルなプランとなりました。この直線基調は、シャープでモダンな印象を与え、面積を有効に活用することができます。反面、冷やか、ゆとりが無いといった印象を与えることもあるので、その点を緩和する役割を今回は植物が担っています。そして、植物の配植のポイントは和庭園の基本となる不等辺三角形です。通路の曲がりとなる重要な場所に主木のイロハモミジを置き、高さの異なるハナミズキ、シラカシで高木の不等辺三角形をつくりました。それぞれの高木周りも不等辺三角形を意識し、常緑、落葉を織り交ぜ立体的に配植しました。

 来訪者が建物へ向かうとき、奥行き(x)、広がり(y)、高さ(z)を感じながら導かれるように進み、四季折々で表情を変える植物群の色、形、香りを楽しむことができます。また、誘導灯としてポールライトを3基設置しています。こちらも三角形が描かれているので、夜の景も趣深いものとなりました。

 まだ着手していない南側の庭スペースは、自由度の高い箇所です。住む前に思っていたイメージと住んでから感じたイメージとの折り合いをつけ、どういった庭にしていくのか?じっくり考えながら次のステップに進むことができれば幸いです。  

Data

K HOUSE さり気なく導く
工種:ガーデン&エクステリア工事
所在地:岡山市北区
竣工:2019年
施工協力店:Garden Belle、庭匠 隠れみの庭
材料協力店:(株)LIXIL、平尾物産(株)、(株)タカショー、(株)法山本店、倉敷木材(株)、三洋建材(株)、(株)佐藤園芸

 

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