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​ ”家族が休日に庭に出て昼夜問わず庭を楽しむ” が今回のメインテーマです。そのための仕掛けを何種か施しました。一つ目は、自由に座ること、寝転ぶことを目的としたベンチの設置です。掃出し窓の近くに7.2mほどのロングベンチを、レンガ積みの花壇に座れる場所を、方形石貼りの花壇にも座れる場所を設けました。ウリン材で造作したロングベンチは日本風にいうと濡縁でもあり、掃出しの窓を開け放てば、室内と室外を往ったり来たり周遊して楽しめます。二種類の花壇に隣接した座れる場所を、ベンチと呼ぶかどうかは使う人の感じ方次第です。木製、焼き物、自然石、それぞれの質感の違いを体感してほしいし、レンガや石へ腰掛ける事に抵抗があれば、座らずに植木鉢やオブジェなどを置いても良いと思っています。庭の東側にロングベンチ、南側にレンガの座れる場所、西側に方形石貼りの座れる場所があり、それらの中央に2.4m×4.2mの方形石貼りの小さな広場を設けました。これが二つ目の仕掛けで、ここでバーベキューコンロを置いて食事を楽しんだり、焚火台を置いて火そのものを楽しんだり、レジャーシートなどを敷いてお弁当を食べたり・・・と色々な楽しみ方が実践できる場所です。最後に植栽にも仕掛けを施しました。今回、植栽した樹種は観賞用というよりも実用重視で選択しました(自生種、外来種問わず)。果実が食べられる樹種として、ジューンベリー、ブルーベリー、チョークベリー、レモン、ユズ、グミ、ユスラウメなどを、葉などが料理に使用される樹種として、ローズマリー、オレガノ、セージ、レモングラス、タイムなどを、甘みを体感できる樹種として、ステビア、メキシカンスィートハーブなどを植栽しました。これらを収穫したり、料理に使用したり、甘みの違いを体感したり・・・、植物を通じて体験した様々な事象は、人々の成長を促す一助となるでしょう。

 シンボルツリーとして土地の中心に配置したアオダモと南北に植栽したオリーブ、ジューンベリー以外は、まだまだ生長の余地があります。3年後花壇の中の樹種構成がどの様に変化しているのか?しっかりと観察し考察していきたい事例です。

Data

T HOUSE 庭を楽しむ

工種:ガーデン&エクステリア工事

所在地:岡山市北区

竣工:2018年

施工協力店:(有)リビング建創、国富タイル、(株)アドサーブ、(株)エクシス、庭匠 隠れみの庭

材料協力店:(株)エクシス、(株)LIXIL、(株)東洋石創、(株)東京水産、リビエラ(株)、(株)ユニソン西日本、(株)淀川製鋼所、セキスイデザインワークス(株)、佐藤園芸他

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