top of page

 今までの小スペースの庭から、新たに隣地を得て約10m×10mの土地が庭として活用できるスペースとなりました。庭の整備にあたり、周辺のアルミフェンス工事は別の業者さんが、庭のデザインと造園工事を弊社が担当させていただきました。「緑を中心にした庭」がメインのコンセプトで、その緑の中を自由に散策できるように小道や飛び石を配置しています。幅約600mmの細い小道には岡山県産の大窪石を用い、楕円と円を組み合わせた線形を描いています。人工的な線形ではありますが、あまりカチッとした仕上がりにせず、足裏に凸凹を感じる程度の平滑さと何となく緩やかに繋がっていく曲線の雰囲気を目指しました。飛び石は工事中に出てきた石を再利用していますので石質が異なりますが、色味が近いので時間と共に馴染んでいくと思われます。
 植栽樹種は、希望の樹種を聞きつつ移植樹と新植樹を組み合わせて選定しています。「木々が育ち、トンネルの様になりそこを抜けて小道を進む。その小道の先に何があるのか?」というワクワク感がこの庭には必要だと感じていましたので、大きく育ちトンネルを形成するであろう樹種、カシ類、モチノキ類やミズキ類、モミジ、アオダモなどの株立ちを中心に植栽しています。

 植栽後、樹名板が付きました。これは施主がDIYで作成したもので樹種名、学名、特性などが記されており大変勉強になります(公共で適当に付けられている樹名板よりもはるかに素敵な樹名板です)。他にも自動潅水装置の設置、ローボルトライトの設置、一部のフェンスの造作は施主のDIYです。今後施工予定のウッドデッキや建物と接続する屋根等も自らDIYしていくそうですので、植物の成長と共に周辺環境の構築物の完成が非常に楽しみです。

Data

S House 街中の緑
工種:ガーデン工事
所在地:岡山市
竣工:2023年
施工協力店:庭匠 隠れみの庭、Garden Belle
材料協力店:名木田石材店、(株)佐藤園芸

bottom of page