top of page

ガーデン工事の竣工は2005年ですが、施主様のご厚意で今回、施工例を掲載させていただきました。
この庭の象徴的な存在は、木目調のアルミ角柱です。規則的に並びながらも適度な「抜け感」があり、圧迫感のない軽やかな目隠し効果を生み出しています。天然木とは異なり、20年を経てもほとんど色褪せることがないため、デザイン当初のモダンな雰囲気が今も失われていません。
2005年のプラン作成当時、木目調のアルミ材の選択肢は非常に少なく〔タカショーの木目調のアルミ材の本格的な発売が2006年、LIXIL(旧TOEX)は2007年〕、特に角柱を建てるという手法は一般的ではありませんでした。その中で、タカショーのアルミ材が採用されたものの、種類やサイズを探すのに苦労したことを思い出します(その後、木目調のアルミ材のバリエーションが増え、こうしたデザインが広く浸透するとは思ってもいませんでした)。
そして、大きく成長し変化した植栽の緑が、生命力という有機的な要素を吹き込み、豊かな表情を与えています。春の芽吹き、夏の木陰といった季節ごとの変化は、人工物であるアルミ角柱が地面に落とす「光と影」のコントラストを一層引き立てます。この無機質と有機質の融合こそが、庭に深みと魅力を与えているのです。
20年という歳月を経てなお、古さを感じさせないこの庭は、機能性とデザイン性を両立させた、「色褪せないデザイン」と言えるでしょう。
Data
H House 陰影の妙
工種:ガーデン工事
所在地:総社市
竣工:2005年
bottom of page





















