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#016-01 菊竹清訓 山陰と建築

 「菊竹清訓 山陰と建築」(島根県立美術館、会期:2021年1月22日(金)~3月22日(月))の見学を主目的に島根県にある菊竹清訓氏(1928-2011)の建築等をぐるぐる回りました。年代別に紹介いたします。


旧島根県立博物館(県庁第3分庁舎)〔1959年、菊竹清訓氏〕全景。増築部分も(1969年、菊竹清訓氏)。

菊竹氏が23代田部長右衛門氏の依頼を受け島根県で初めて完成させた作品。

正面にルーバーウォール(自然採光、自然通風を実現するための回転式の縦格子)が見える。

水害の多い松江の風土に対応するため展示室を3階に持ち上げ、大切な作品を水害から守る工夫がなされている。

1階と2階部分。天井、手すりなどコンクリートを用いて和の造形を表現しようとしているのがわかる。

ルーバーはプレキャストコンクリート(工場などであらかじめ製造した建物の一部などに用いるコンクリート製品。)。

外階段。地面との隙間が浮遊感を演出している。

外階段の延長。

東側ピロティ。

島根県庁舎本庁舎+島根県庁舎議事堂(1959年、安田臣氏)。庭園部分は重森完途氏の作品。

島根県民会館(1968年、安田臣氏)。安田氏、菊竹氏の建築群が松江城と共に同時に見ることができる。

島根県立図書館(1968年、菊竹清訓氏)。中は利用者がいるため撮影していないが、とても心地よい空間。松江城を眺めながら調べ物もできて非常にうらやましい図書館。

コンクリートの仕上げ部分接写。補修が施されていると思われるが、当時の力強さが表現されている。

南西角あたり。集会室となっている。

西側あたり。書庫となっている。

島根県立武道館(1970年、菊竹清訓氏)、左と島根県立図書館、奥。図書館から南へ100m以内で到着。

全景。地上ではわかりにくいが、航空写真などを見ると、図書館と武道館の立地している角度をそろえているのがわかる。

両サイドの壁柱は45度に振られている。見た目は結構45度よりも鋭角に見える。

田部美術館(1979年、菊竹清訓氏)。田部長衛門氏が創設した私設美術館。門をくぐって美術館へ。

館内に入る前に庭をチラ見。低く長い軒があり、包まれている感覚と西日を意識しているように見える。

コールテン鋼で葺かれた屋根。島根の伝統「たたら製鉄」をイメージしたもの。

庭から建物を見る。屋根が印象的。

館内に足を踏み入れる。内外同じ素材の床材(おそらく焼き物)を使用している。

中に入ると吹き抜けの大空間が表れる。来館者が少なめで独り占め。

壁沿いに2階へと通じる長いスロープがある。

階段箇所の手すりと、窓周辺の意匠。格子と竹で和を感じる。

館内から庭を眺める。3月なので落葉樹はまだ芽吹いていないが、花樹も多いので季節ごとに楽しめそうな空間。

 今回訪問した松江城周辺の全ての施設は、徒歩で周遊できる範囲です。頑張れば松江城もその他の施設も回れますので足に自信のある方は、十分松江の城下町の雰囲気を楽しむことができます。この範囲に安田臣氏(1911-1977)と菊竹清訓氏(共に早稲田大学理工学部建築学科卒)の公共建築群があることは非常に有用です。この年代の島根県知事、田部長衛門氏(知事期間:1959~1971)とタッグを組んで松江の街を創っていったことは、香川県知事、金子正則氏と丹下健三氏とのタッグを連想させます。因みに、島根県庁舎(設計:安田臣氏)が1959年、香川県庁舎(設計:丹下健三氏)が1958年、岡山県庁舎(設計:前川国男氏)が1957年。それぞれ熱いバトルを繰り広げられていたのでは?と勝手に想像しております。


参考資料:「菊竹清訓 山陰と建築」、「菊竹清訓巡礼」、「松江の菊竹建築探訪」、「各種パンフレット+Web.」他

訪問日:2021年3月14日

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