#010-03 駆け足で巡る(岡山編)

更新日:2月9日

​ 知人が来岡するにあたり、どこに行くのが良いか?今回は岡山ではメジャーな後楽園、岡山城、倉敷美観地区ではない場所を案内し、見学しました(行ったことのある場所とない場所を含む)。まずは吉備中央町にある天籟庵〔#009-01 重森三玲を巡る(その1)で訪問済〕へ。その後、高梁市の頼久寺〔#001-ot 現存天守のことでちょこっと紹介済〕、鏡野町にある苫田ダム周辺(初めて訪問)、津山市にある津山文化センター(ほぼ初)、衆楽園(二回目ぐらい)を巡りました。


 重森三玲記念館及び天籟庵(6枚)。今回の訪問ではありませんが、近隣のきびプラザ(2枚)と広島市現代美術館(2枚)をご紹介。その後、高梁市にある頼久寺へ(5枚)。続いて、紅葉を見つつ北上。苫田郡鏡野町にある苫田ダムへ。目的は国土交通省 中国地方整備局 苫田ダム管理所(6枚)です。最後は津山市にある津山文化センターへ(5枚)。衆楽園(1枚)も寄りましたが時間の関係で駆け足で見学。

天籟庵。モルタルで造作された波が秀逸。

待合から茶室「天籟庵」を見る。

待合全景。

この茶室には三種類の床の間がある。こちらは「真」。

こちらは、「行」と「草」。

竹垣は隣接する吉川八幡宮の文字をデザインしたもの。

今回訪問していないが、近隣にきびプラザ(設計:黒川紀章、1982年)がある。

休日はどうか分からないが、平日は結構閑散としている。

同じ設計者だと似てくるのか?という作品。広島市現代美術館(1989年)

面白い企画展があれば、時間をつくって訪れている。訪れる度にきびプラザと似ているなーっと。

頼久寺。お約束感はあるが、カメラを持った方々はここでシャッターを切るよう。

飛び石、砂紋、刈込。ツツジ類の刈込がこの庭園に動きを与えている。

メインではない裏庭も良い感じ。

奥の愛宕山も入れて。

手前が鶴島、奥が亀島。鶴よりも亀の方が亀っぽい。

正面に苫田ダム管理所(設計:内藤廣、2003年)を見る。

ダムも良いがこちらの建物も恰好が良い。

所々に抜けがある。

若干のひねりがまた良い。

苫田ダムと管理所。

近県では高知県に内藤氏が設計した高知県立牧野植物園がある。子供も大人も楽しめる場所。

津山文化センター(設計:川島甲士、1965年)。とても残念だが、施設の老朽化に伴い休館中(期間:2018.04.01~2020.03.30予定)。リニューアルオープンしたら、内部を見学しに再度訪問したい。

50年以上経っても美しい。

古来の社寺建築にみられる三層を支える斗栱(ときょう)構造が特徴。

斗栱(ときょう)接写。

ぐるっとまわっても斗栱。

衆楽園。無料で見学できる、こじんまりとした大名庭園。

​ 最初に訪れた天籟庵は今までふらーっと立ち寄って閉まっていることが多く、なかなか中に入れない所かと思っていました。今回、知人の来岡に伴い前もって電話で問い合わせたところ、意外とあっさりと開いているとのこと。柵の外からではなく庭内に入ることができました。さらにタイミングが良く茶室内の障子の取り換え時期で、三種類の床の間、船底天井を見る事ができました(室内は定期的な茶会の時のみ入ることができるそうで、今回は入れず・・・)。時間の流れを感じますが、その時の思いを実現させた「熱」を感じる作品でした。出来れば茶室内から庭が見学できたらなーという思いを残しつつ。

 天籟庵の近くには黒川紀章氏設計のきびプラザがあります。筑波研究学園都市は遠方のため、国際科学技術博覧会(1985年)の印象しかありませんが、都市計画と言えば、近隣の播磨科学公園都市ときびプラザのある吉備高原都市が思い浮かびます。播磨科学公園都市、吉備高原都市・・・。当初計画時から現在までの状況をどれくらいの有識者が予想していたのかは分かりませんが、両都市の閑散ぶりを見るとなかなか厳しい結果になっているなーという印象です。

 続いての頼久寺(小堀遠州作)は​高梁市を訪れた際は是非見学していただきたい場所です。青海波を表現したサツキの大刈込が、江戸時代から脈々と維持し続けられているとしたら、感慨深いものがあります。時代時代の植栽管理によって表現方法が変化していないことを祈ります。

 頼久寺からは北上し津山方面へ。めったに来ることはないであろう苫田ダムへ迷いながら向かいました。ダムファンではないので詳細は分かりませんが、1953年に計画されてから、紆余曲折を経て1999年に着工、2005年に竣工しました。苫田ダム管理所(2003年)の設計が高知県立牧野植物園(1999年)等で知られている内藤廣氏であることを知り、この機会に訪れました。ダムも素敵でしたが、管理所も手抜きの無い素敵な建築物でした。

 最後は津山市内にある津山文化センター(設計:川島甲士、1965年)へ。古来の社寺建築にみられる三層を支える斗栱(ときょう)構造をコンクリートで表現した名建築です。残念ながら、現在休館中(~2020年3月31日まで予定)で中に入ることはできませんでした。ただ外観だけでも素晴らしく一見の価値ありです。そこには隣接する鶴山公園もありますので、津山文化センターと鶴山公園をセットで楽しむ場所だと感じました。季節がそうさせたのか、時間帯がそうさせたのか、良い感じで年を取った老夫婦のような渋い味が出ていました。いずれにしても解体処分をするのではなく、補強工事等を行い未来に残す選択を行った自治体に敬意を表します。近県の香川県立体育館(設計:丹下健三、1964年)も素晴らしい施設ですので、何とか解体されずに残す方法はないのか?・・・この場所を見て思いました。

 今回は「有名無名関係なく面白いモノは面白い」を再確認する体験でした(当たり前と言えば当たり前ですが。)。

参考資料:「昭和モダン建築巡礼 西日本編」、「各種パンフレット+Web.」他

訪問日:2018年11月12日

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