top of page

#005-02 体力の続く限りペダルを回す(直島その2) 

 宮浦港から電動アシスト自転車に乗り地中美術館へ。多少のアップダウンはありますが、10~15分で到着できます。地中美術館を見学した後は李禹煥美術館、ベネッセハウス ミュージアム周辺へ向かいます。


地中美術館周辺と関連する画像、李禹煥美術館周辺と関連する画像を掲載。そして、今までに訪問し撮影した安藤忠雄氏設計の建築物の画像をこの機会に掲載いたします。

地中美術館(設計:安藤忠雄、2004年)。館内は撮影不可の為、撮影できるのは正面入り口とチケットセンターのみ。2005年撮影の正面入り口。

2015年撮影のチケットセンター。経年変化を感じる。

撮影できるジェームズ・タレル作品をご紹介。金沢21世紀美術館(設計:SANAA、2004年)にある「Blue Planet Sky」。無料で鑑賞可能。

画像はないが熊本市現代美術館の「MILK RUN SKY」(2002年)を見つけた時は驚いた(こちらも無料で鑑賞可能。)。

李禹煥美術館(設計:安藤忠雄、2010年)。竣工してさほど時間が経っていないので、地中美術館の打ち放しコンクリートの壁よりもこちらの方が美しい。

天気が素晴らしく良い日に訪問できた。

「関係項-点線面」。六角形のコンクリート柱は日時計になっていて高さは18.5mにも及ぶ。床に敷かれている大きめの白い砂利は固定されていて動かない。地中美術館の「三角コート」に敷き詰められた石も固定されていた。運営上止むを得ない事だと思うが、鑑賞する側としては別の方法があっても良かったと感じる。

打放しの壁、青い空、緑の対比が素晴らしい。次の展開を期待させる誘導路。

直島以外の李禹煥作品を。「関係項」、札幌芸術の森。直島や神奈川県立近代美術館の様に作品として主張する展示も良いが、緑の中にある姿も良い。

直島以外の李禹煥作品を。「項」、神奈川県立近代美術館 鎌倉館。

21_21 DESIGN SIGHT(2007年、東京都港区)。

アサヒビール大山崎山荘美術館(1995年、京都府大山崎町)。

大阪文化館・天保山(1994年、大阪市港区)。旧サントリーミュージアム 天保山。

大阪府立近つ飛鳥博物館(1994年、大阪府南河内郡河南町)。

姫路文学館(1991年、兵庫県姫路市)。現在改装工事中で2016年夏、リニューアルオープン予定。

兵庫県立木の殿堂01(1994年、兵庫県美方郡香美町)。

兵庫県立木の殿堂02(1994年、兵庫県美方郡香美町)。

兵庫県立こどもの館(1989年、兵庫県姫路市)。

南岳山光明寺(2000年、愛媛県西条市)。

四国村ギャラリー(2001年、香川県高松市)。

高梁市成羽美術館(1994年、岡山県高梁市)。

おかやま信用金庫 内山下スクエア(2013年、岡山市北区)。

 ”安藤忠雄”=”打ち放しコンクリートの建物”として脚光を浴びたのが、住吉の長屋(1976年)。以来約40年。常に挑戦し続け、第一線で走り続けている、有名な建築家の一人です(日本でも、世界でも)。上述の二つの美術館(地中美術館、李禹煥美術館)の他にベネッセハウス ミュージアムなど(1992年、1995年、2006年)、南寺(1999年)、ANDO MUSEUM(2013年)が直島にはあります。これらの建築物もほとんどが打ち放しコンクリートを採用しています。打ち放しコンクリートは、自由度、抜群の存在感、ノスタルジックな廃墟感、単一素材が持つ潔さ、といったプラス面と重々しさ、寂しさ、淡白さ、といったマイナス面をもった素材です(あくまでも私見です)。それに加えて、施工の難しさ、経年変化による劣化、クラックなど、コンクリートの特性とむき出しであるが故の事象も起こっていきます。全ての面を鑑みても、打ち放しコンクリートを採用し続けるのは、不完全な魅力がそこにあるからではないでしょうか。李禹煥氏との対談の中で、「龍安寺の石庭も、要素を限定した枠組みの中で、一つの世界観の表現に挑戦した庭ですが。今にいたるまで人々の心を惹きつけ続けている。・・・」とあります。これは李禹煥美術館を設計するときに目指したことかもしれませんが、打ち放しコンクリートに対する考え方、引いては氏の設計観を表しているのではないでしょうか(ある限られた条件、素材の中でどれくらい限界まで表現し続けられるかということ)。 それにしても、昨日打ち放し、今日も打ち放し、明日も打ち放し・・・。もうええ!打ち放しコンクリート以外の建物を設計したい!とは思えないほど、”安藤忠雄”=”打ち放しコンクリートの建物”となってしまったのでしょうか。


参考資料:「瀬戸内・直島アートの旅 ガイドブック」、「Esquire 5 アートの聖地巡礼。」、「李 禹 煥 美 術 館」、「Chichu Art Museum」、「Tadao Ando 安藤忠雄の建築3」、「藤森照信の美術館三昧」他

訪問日:2015年05月13日 10:00~

閲覧数:7回

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page