#013-03 再訪、万博記念公園(その3)

​ EXPO’70パビリオン(万博開催当時は鉄鋼館)を見学した後は園内を散策。夢の池(01~05)でイサム・ノグチ作品に触れ、国立民族学博物館(22~26)へ。

​ 上記以外のイサム・ノグチ作品を#004-01 イサム・ノグチについてで紹介していますが、この時代の建築家+芸術家のコラボレーションがよく分かる作品をこの機会に紹介いたします。

 まずは、坂倉準三の建築とイサム・ノグチの作品が楽しめる神奈川県立近代美術館(1951年竣工、06、07)。中庭にノグチ作品が。

 坂倉準三が岡本太郎の自邸兼アトリエを設計(1953年竣工)。現在は岡本太郎記念館(08~19)として一般開放されている。

​ 噴水がある夢の池と太陽の塔の近くに、大阪万博開催時に使用された大屋根の一部(20、21)が展示されています。大屋根のデザインを担当したのが丹下健三氏、その丹下健三氏の研究室に所属していたのが、黒川紀章氏。そして大阪万博終了後の跡地利用の一つとして計画された国立民族学博物館を設計したのが黒川紀章氏。色々なつながりを感じます。黒川紀章氏の作品もこの機会に少し紹介いたします。

 今回の最終目的地、国立民族学博物館(22~26)へ。

 国立民族学博物館以外の黒川作品。門司港レトロハイマート(27)、和歌山県立近代美術館(28)、和歌山県立博物館(29)。

 大きなイベント会場の跡地利用を目の当たりにすると、「夏草や兵どもが夢の跡」という句がどうしても浮かんでしまいます(そのイベントの熱量が大きければ大きいほど・・・)。太陽の塔が大幅に修復されクローズアップされ、商業的に成功している現状で、EXPO’70パビリオン、夢の池、国立民族学博物館を見てみると経年変化と商業的な差の大きさを感じます(意図や用途が異なる為、それぞれを同じ土俵に上げるべきではないかもしれませんが・・・)。何度かこのコラムで取り上げていますが、「建築物及びその周辺修景物そのものの価値と商業的な価値とのバランスをどうとるか?」は常に考えさせられる問題です。ここにある1970年代につくられた建築物等が、耐震補強等の修繕を行い継続利用する or しないの岐路に立たされた時、芸術的、学術的な重要性の他に商業的な部分も含まれるとすると、三つの中で取り壊される可能性が高いのは、残念ながら夢の池のイサム・ノグチ作品になりそうで・・・。園内を歩きながらそんなことを思ってしまいました。

 できあがったモノや空間が悪いというわけでもなく、利用方法も悪いわけではないのに何故かさみしい感じがするのは、訪れた日が冬の平日だったからかもしれません。

 

参考資料:「大阪万博-20世紀が夢見た21世紀」、「岡本太郎にであう旅 岡本太郎のパブリックアート」、「建築家坂倉準三 モダニズムを住む|住宅、家具、デザイン」、「CASA BRUTUS EXTRA ISSUE 新説・あなたの知らない岡本太郎」、「CASA BRUTUS EXTRA ISSUE 日本の美術館ベスト100ガイド」、「CASA BRUTUS No.133」、「藤森照信の特選美術館三昧」、「各種パンフレット+Web.」他

訪問日:2019年1月22日

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